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by cocogoloso

今週もブラインドテイスティング

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(←ラ・クローチェのミツル)

昨晩はソムリエの端くれ千田、シェフの端くれミツルとブラインド。
1本目はちょっと難しい、たぶん無理、なトスカーナIGTの白で、テスタマッタの“ブゥジャ 04年”。フィレンツェ郊外の由緒ある高級別荘地、フィエーゾレの丘に居を構えるビィビ・グラーツが作る、トスカーナ沖の小島“ジイ゙オ島”で栽培されるアンソニカ種100%の芳醇な白ワイン。

数日前にビィビ・グラーツの社員ヴァレンティーナが訪ねてきて自社ブランドを紹介。ヴァレンティーナはビィビ・グラーツ社の日本法人をたった1人で切り盛りしているミラーノ出身のブロンド娘。色々な話で盛り上がったが、中でも彼女がヴェネツィア大学在学中、州内で小旅行した際、トレヴィーゾ郊外のアゾロでたまたま立ち寄った良質なオステリーア、“カ・デルトン”にボクも行った事があり、その写真と記事のアルバムを見た瞬間彼女は青春の良き思い出に再会し、「信じられない!!」を連呼し大喜び!気も合ったことだしワインも義理で買ってしまった(笑)。

アンソニカはシチリアでインツォーリアと呼ばれる地葡萄で、トスカーナでは沿岸・諸島で栽培されアンソニカと呼ばれている。ブゥジャの色調は淡い琥珀色、柔らかく粘性がやや高く、熟したマンゴーなど黄色いフルーツやミネラルの香り、長い余韻、と結構な好印象。当然誰にも分らなかったが、まぁそれは致し方ないだろう。しかしワインショップで5千円程度することを考えると、ヴァレンティーナには悪いが対価々値はそんなに良くもない。
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2本目はボクも回答者に。ほとんど黒に近い色調、ちょっと酸化熟成し煮詰まったドライフルーツの濃厚な香りにスパイシーな要素、甘く凝縮感があり柔らかい酸、残香に墨や土っぽい香り、とにかく濃い。ファーストインプレッションで“98年アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ”。でもアマローネとしてはそんなに高価なものではなく、ショップで5千円未満、間違いない!と確信したが・・・、開けてビックリ“プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア01年”!!ぬぁにぃ~・・・。く~そっ、ハズした(ガクっ)。いや~まいった、こりゃ良質なプリミティーヴォだ。造り手はヴィニーコラ・サヴェーゼという知らないカンティーナ。確かに良質なプリミティーヴォに見られる特徴は、アマローネとカブる部分があり騙されやすいかも知れない。しかし今考えればアマローネがあのように甘いニュアンスで、色濃いのは不自然と捉えるべきだった。各要素がハッキリ突出してて分り安く、赤ワインにハマり始めたばかりの初心者好みの味わい。カッチャッジョーネ(野鳥獣料理)や内臓料理、熟成したチーズなどに相性がいい。ユニークでなかなか面白いプリミティーヴォだ。

3本目はイタリアを代表する誉れ高き逸品、リジーニが造るウゴライア単一畑の“ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ94年”。煮詰まったコイコイ(濃い濃い)のプリミティーヴォの直後だったせいもあり、明らかに洗練された高品質ワインである事が一目瞭然。熟成した透明感があり、澄んだ味わい、バランスの良い酸、まろやかなタンニン、もっこりと立ち昇る柔らかな乳酸の香りはトスカーナの特徴。でもだからって簡単に当てられるもんでもないのだ(笑)。94年ヴィンテージ程になるとなかなか稀少、ショップで安くても8千円はくだらない高級ワインだ。惜しい答えも出たが結局皆連敗記録を更新中(笑)。
by cocogoloso | 2007-02-02 11:50 | ココ・ゴローゾ