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by cocogoloso

フォルテ・デイ・マルミのリストランテ ダ・ロレンツォ

Ristorante Da Lorenzo (Forte dei Marmi)

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カッラーラから海岸伝いに12km南下すると、そこは高級海浜リゾートとして有名なフォルテ・デイ・マルミ。フィレンツェの一般的な女性なら少なからず憧憬を抱くリゾート(一般的な日本人にとってのハワイってとこかな?)。この辺りカッラーラからヴィアレッジョまで、20km以上延々と白い砂浜が続き、ソーダ水のような美しい色の海原が広がる、海育ちのボクとしては本当に気持ち良く心安らぐ場所だ。
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これほど郷土料理探訪に不似合いな街はないのだが、このリゾート地にはイタリアの料理店ガイドブックとして名高い“ガンベロ・ロッソ”で、最高位評価を受け続けている魚料理専門の高級リストランテ、“ダ・ロレンツォ”がある。たまには郷土料理から離れて、創作的でエレガントな空間を楽しもうという魂胆だった(笑)。
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ルニジャーナの田舎暮らしから突然都会に出てきたような“おのぼりさん感”に浸りながら、品のいいフォルテ・デイ・マルミの街を歩く。この季節(5月下旬)はすっかり陽も長くなり、太陽は午後8時ごろになってようやく長い影を引きはじめる。夕暮れは日本より遥かにゆっくりゆっくりとした歩みで、この呑気な太陽の動きは少なからず国民性に影響があるのでは?と思ったりなんかする。そんな時間帯、街は夕涼みする人やそぞろ歩く人々で賑わっている。イタリアの長い夏が始まったところだ。折角高級店へ行くのだからと思い、通りすがりのブティックで見つけた淡いピンク×シルバーラインのネクタイを見せてもらった。店員の兄ちゃんが愛想のいいホモセクシャルで(プリンスを清潔にした感じの)、小指を立てながらボクの襟元にそのネクタイをあてがい、「ジャケットとの相性がとても良くお似合いですよ。それにしてもイタリア語も大変お上手ですね、シィニョーレ(笑)」とのご丁寧なお世辞に乗り購入(笑)。

予約の時刻にダ・ロレンツォに到着。エントランスには誰もおらずしばらくほっとかれる。そこから見えるウェイティングスペースのようなサブダイニングには、早くも数組の英語圏ファミリー客でぎゃーぎゃあ賑わっている。しかも何と乳児幼児がウジャウジャしてるじゃないか!?女たちはドレスで着飾っているが、この手の店に乳幼児を連れてくるか普通・・・。ようやくスタッフがやって来て席に案内されるが、なななんと最悪の高級保育園へ父兄参観ご招待だ。しかも通路に面しバタバタと落ち着きのない特等席。まぁいい、鮨屋のカウンター隣席でタバコ吸われるよりはマシか・・。とりあえず座ってみるとしよう・・・。
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それにしても・・・・・・・・・・。まぁまぁと気を取り直し、自動的に供されるスプマンテを飲みながらメニューを見る。でもさっきから気になってるんだけど、多勢いるここの女性スタッフ、全く笑顔がないなぁ。感情を表に見せない無表情さ・・・。冷めた~い感じ。らしくねぇなぁ。オーダーを取る支配人らしきオヤジもやっぱり全く笑顔がない。が、こっちはどちらかと言うと怒り顔でエラそう。何じゃこいつ・・・。

料理はこんな感じ。
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スカンピと新イカのセモリナ粉焼き。
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伊勢海老と的鯛のズッパ。
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海の幸のフリット盛り合わせ。どれも素材がいいから美味いが、同じ材料の使い回しが目立つ。
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出色はスズキのロースト。ゆっくり焼き上げふっくらとジューシーに仕上がっている。普通イタリアでは有り得ないほど繊細な火入れ加減で印象的。ワインは久々のエドアルド・ヴァレンティーニのトゥレッビアーノ・ダブルッツォ。相変わらずCPにも優れた中南部イタリア随一の秀逸な白ワイン。日本じゃ高過ぎて飲む気にもなれんもんね。

それにしても感じの悪いスタッフ達だ。誰一人としてあのブティック店員の優しいホスピタリティには遠く遠く真っ青な水平線の向うよりも遠く及ばない。「イタリアはまだまだ高級料理店としての土台ができていないなぁ」と思う瞬間。昨日今日かじった程度で、軽率にフランスの三ッ星レストランを真似ようとする店がちょいちょい出て来たが、雰囲気と料理はイイ線行ってても、サービスが足下にも及ばないでいることを彼等は全く自覚してない。このエラそうな接客方法でいいと思い込んでいる。ただし、この店のオーナーの知人友人、常連客等コネさえあれば、打って変わった手厚いサービスが期待できる(そのダブルスタンダードが尚いかんっちゅう~のに)。まぁとにかく一般客に対してはまるでダメ、話になんない。全スタッフがエレガンツァ(上品・洗練)とスノッブ(キザな勘違い野郎)とを完全に履き違えている。「おまいらにはこういったレストラン運営は分不相応である」と断言する。顔を洗ってトラットリーアの皿洗いから出直して来い。ネクタイは買って良かったが、この店にそんな敬意は必要なかった。半ズボン・ポロシャツ姿のラフな常連客が何人もいたもの。ドリフじゃないけど「ダメだこりゃ!」チョーさん助けて(笑)!
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by cocogoloso | 2007-07-16 22:33 | イタリア郷土料理探訪記