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by cocogoloso

ベーコンも生クリームも使わない本当のカルボナーラ レシピ

ランチのカルボナーラ(1050円)が大人気です。「よく注文が入る」という事なんですが、でもボクのメニューは「訳の分からないモノばかり」なんだそうで、「お馴染みのメニューだし、他に選ぶものがないから」、という理由で出数が伸びているだけのこと?なのかもしれませんけどね・・・(涙)
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だって先日、某有名イタリア料理店(トーキョーイタリ庵の旗手と言っても過言ではない)のシェフやソムリエ、はたまたイタリア滞在中に著名ガイドブックで評価を受け、鳴物入で凱旋帰国したシェフの店で働くスタッフなどが来店したのですが、な・な・な・なんと皆様メニューが読めない!!!かる~くパニック。「な・なんだこれ?」「わかんね・・・」「どうする?」「どうしよう・・・」「おまかせでいいんじゃね?」「うんそうしよう」なんて会話が聞こえてしまったり、店の前で入店せずモジモジしているので聞いてみると、「で・でぃなーを予約したんですが、わ・わいんばーでもいいいいですか?」だって(ガクッ) 玄関のメニュー見てビビっちまったようですが、おいおいちょっと待って下さいまし!自分たちがどんな店で働き、お客さんがどんな思いして、おいくら万円払ってるか考えたことあんですかいな?フィオレンツァよりも高いんだぜ(っつーかCP低いんだぜ)。その様子じゃあ、お客さんの気持なんかぁ考えたこともないんでしょうねぇ?それにしても同業者ですよ。料理に興味ないんでしょうかねぇ?一般客が“チョイ飲み”を楽しむのとは意味合いが大きく違って当然なんですがねぇ・・・。なんつって驚いて見せましたが、実は同業者なんて大概はこんなもんです。あっちこっち食べ歩きしている素人さんの方が、よっぽど店の良し悪し分かってますよ。

同業者がそんなんですから、誰でも知っているカルボナーラに注文が集中するのは当然なんでしょうねぇ。まぁカルボナーラもきちんと作るとかなり美味しいものですが、東京にはキムチやトウガラシを入れたピリ辛のクリームカルボナーラをウリにするようなインチキイタリ庵が山ほどありますから、むしろウチのような正統派は珍味かも知れませんね。

そもそも日本に普及した生クリーム+卵+ベーコン+クラフトパルメザンチーズのカルボナーラもイタリアのものとはチョト違うんです。最近ではイタリアで修業する日本人コックが相当数増えたので、未熟な日本人コックがプロのイタリア人コックに賄(まかない)でカルボナーラを食べさせる機会も増えたわけですよ。基本的にイタリアの料理しか食べないイタリア人に日本の賄はほとんどウケませんから、知っている限りのジャパニーズイタリア料理を出すしかない(だってまだイタリアの料理は知らないので)。そこでカルボナーラです。でも日本人は誰でも必ず生クリーム入れちゃうから、イタリア人コックに「カルボナーラ・ジャッポネーゼ」なんてからかわれているわけです。
なんで日本では生クリーム入れるかっていうとですねぇ、端的にいえばアメリカ経由で伝わったから、ですかね。クリームを入れると卵が凝固しにくくなって失敗がないんです(たくさん作る店では、クリーム卵液を仕込むことで作業性がいい)っていうのと、乳脂肪でコクが出て美味しく感じる(アメリカでは濃厚味がウケる)、という2つの理由があるんです。

じゃあイタリアのカルボナーラってどんなの?っというわけで、フィオレンツァのカルボナーラ・レシピをどうぞ。カルボナーラはローマ周辺の料理で、ゆで上げのリガトーニを溶き卵とペコリーノチーズで絡め、仕上げに挽き立ての黒コショウをバシバシ振りかけただけのシンプルなもの。「ン、リガトーニ?」って思ったでしょ?そうなんです。ほとんどの場合ローマではリガトーニでカルボナーラなんですよ。もちろんスパゲッティ版もあるし、フィオレンツァでもスパなのでご心配なく(リガトーニ嫌いな日本人は多い)。そしてチーズもパルミジャーノではなく羊乳のペコリーノを使うのが普通。でも美味しいペコリーノは高いので(現地では安いけど、日本の輸入業者が高くしてる)、パルミジャーノで代用します。
そうそうベーコンはイタリアの食材ではないし、燻製液はじめ、化学調味料や保存料、発色剤、酸化防止剤、膨張剤などなど薬漬けなのでボクは全く使いません(きちんとした高級フレンチなんかで、意外にも無頓着に使ってたりするけど)。イタリアではグアンチャーレという豚の喉肉の生ハム(安いから)を使いますが、パンチェッタ(バラ肉の生ハム)で代用もします。もっとも、これらイタリアの生ハム類にもある程度の薬剤は使われていますのでお忘れなく(ベーコンほどではありませんが)。フィオレンツァでは自家製無添加のパンチェッタを使います。

材料 1人前
スパ 80g
卵 L玉1個
グアンチャーレ(本格)、又はパンチェッタ(代用) 40g
ニンニク 少々
ペコリーノ(本格)、又はパルミジャーノ(代用) 20g
挽き立ての粗挽き黒コショウ お好みで
ラード(本格)、又はバター(代用) 20g


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↑①まずはフライパンにラード又はバターを熱し(ウチではラードを使う場合は市販のものでなく、ウチで使っているステーキ用の豚の背脂を煮溶かしたものを使います。自家製のラードは風味豊かで美味しいのです(面倒だけど)。市販品ラードは薬品臭いので、それならバターで上品に仕上げた方がいいです。
でもここではまず、「パスタってオリーブオイルじゃないの?」って質問を想定しなきゃいけませんでした。皆さんの期待を裏切るようで心苦しいのですが、イタリアではパスタや料理の油脂は必ずしもオリーブオイルじゃないんです。豊かに経済成長した現代社会では、肥満が大きな問題となってしまいました。そこで注目されたのがエクストラ・ヴァージン・オリーブオイル。美味しいだけじゃなく、色々と健康的な効能があるわけですよ。だからありとあらゆるイタリア料理に使われるようになったのですが、元々はオリーブオイルの他にも、ラード(生ハムやサラミを大量に作るので、脂がたくさん採れるんです)やバター(北イタリアは酪農地帯です)、向日葵油(トスカーナの風景画なんかで、一面のひまわり畑を見たことあるでしょ)なんかもよく使われてきたんです。ラードやバターで作ればコクのあるしっかりとした味わい、オリーブオイルで作ればサラッとした軽い食感に仕上がります。

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↑②細かく刻んだグアンチャーレ又はパンチェッタを入れて焦げないようにじっくりソテーする。別にカリカリにしなくてもいいですよ。グアンチャーレを使う場合、あれってほとんど脂肪ばかりなので、脂肪を溶かしているうち結果的に残った筋がカリカリになるんです。肉質のあるパンチェッタならわざわざカリカリにしなくてもいいでしょう。

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↑③挽き立ての黒コショウを投入し、

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↑④にんにくのみじん切り少々を加え軽くソテー。決して焦がしてはいけません。

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↑⑤すかさずブロード(出汁)、なければパスタの茹で汁でもぶち込んで、少々煮込み胡椒の風味やパンチェッタから味を引っ張り出す。

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↑⑥パスタの茹で加減は、アルデンテよりも若干固目!

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↑⑦⑤のソースベースが煮詰まって味が出てくるので確認。パンチェッタなどから染み出す塩分は意外にも多いので注意。味をみて塩を入れるかどうか判断する。後でチーズも加えるのでその塩分も考えに入れておく(こちらも意外と塩っぱい)。要するにこの段階では薄味。

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↑⑧固めに茹で上がったパスタを投入し、フライパンを振ってソースベースとよく和えなじませる(中火)。

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↑⑨ベースがパスタに絡んだところで溶き卵を加え、

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↑⑩中火にかけながらフライパンを振ってよく混ぜ、全体に程よいとろみをつけてゆく。加熱しすぎると卵が凝固するので要注意。生クリーム入れとくと、ここで凝固しにくい。でも入れないwww
もし卵が固まってきてしまったら、パスタの茹で汁を少量加えて溶いてあげるといいですよ。

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↑⑪すりおろしたチーズを加え混ぜ、味を確認する。やや薄味でね。

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↑⑫味が決まったら盛り付け。

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↑⑬最後にもう一度すりおろしたチーズを振りかけ、仕上げに挽き立ての黒コショウをバシバシ。この最後のチーズで塩っぱくなるから要注意。

ブォナペティート!
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by cocogoloso | 2009-03-13 11:16 | 京橋フィオレンツァ